アスベストは、空気中に浮遊しない状態では、人が吸入することもなく、健康障害をひきおこすことはないといわれています。そのため、日本では、労働安全衛生法や大気汚染防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、石綿障害予防規則、建築基準法などで、予防や飛散防止などの対策が図られています。
今後、増え続ける建造物の解体、それによって、空気中に飛散するアスベストを作業者や近隣住民が吸い込む危険性を考え、行政は、2005年2月制定、同年7月に「石綿障害予防規則(石綿則)」を施行しました。ほぼすべての解体作業の届け出や作業計画の策定、労働者の特別教育を義務付けるなど、従来の法規制の枠から分離し対策を強化しました。